一般社団法人富山県臨床検査技師会

メニュー

開催・報告・お知らせ

今村伸一元会長「厚生功労者富山県知事表彰」寄稿文

2021.07.02

PDFファイルで表示はこちらをクリック!

 

新しい時代を迎える臨床検査技師の皆さんへ,感謝と期待とエールを込めて!!

(一社)富山県臨床検査技師会

今村 伸一

 

この度,富山県知事より厚生部門(医療分野)功労を拝受いたしました.

臨床検査技師として富山市民病院に勤務して,多くの先輩方から指導を受けて,医療に携わるための知識と技術を身に着けさせていただきました.

また,(一社)富山県臨床検査技師会の理事に就任してからは,臨床検査技師という職業に対して医療職の視点と一般市民の視点から多くの事を学ばせて頂きました.

医療を取り巻く情勢は,ものすごい速さで変わってきています. 臨床検査では新しい検査項目や検査技術が日々開拓・更新され,それに伴う検体検査の精度管理も重要視され検体検査精度管理が法制化されました.これに続き臨床検査技師に対しては「顧客価値」=「患者価値」が求められる中で,自ら基盤 的技術を基に新たな「戦略的価値」に繋げて社会的な価値を高めるための努力が求められてきています.

検体採取業務や医師業務のタスクシフト・シェアリングでは臨床検査技師の業務範囲拡大のための法改正も成立しました.さらに新型コロナウイルス感染症対策においては検体採取,PCR 検査の拡充 ・ 精度管理に加え,ワクチン接種要員の担い手として 厚労省より指名を受けています .ワクチン接種に関しては実質的違法性阻却をもって緊急的かつ特例措置であり,自治体の対応にも左右されるところですが, すでにワクチン接種実技研修を終えて大規模接種センターなどで臨床検査技師が打ち手として接種に加わる自治体も出てきています.

宮島喜文日臨技会長は,人に言われてからじゃなく,自ら進んで臨床の場へ進んでいかなければだめだ !! と以前から学会や講習会などで度々熱弁されていました.

ルーチン業務に加え拡大する業務範囲にどう立ち向かうのか,未来の臨床検査技師は医療現場の多職種と,医療を必要とする患者とどのように繋がっていくのか.臨床検査技師として,検査技師会として自ら戦略的に動き出す好機ではないかと感じています.

今回,厚生部門(医療分野)功労を表彰していただけたことはひとえに諸先輩方,職場の皆さんのご理解と,共に活動していただいた多くの富臨技会員の皆様,賛助会員の皆様のお力添えがあってのことであり,この場をお借りして深く感謝を申し上げます.

末筆ではございますが,皆様のご健勝とさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます.