一般社団法人富山県臨床検査技師会

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開催・報告・お知らせ

令和6年度永年職務精励表彰・総会・災害活動支援報告会が行われました

2024.06.10

西村直子

 令和6年5月25日に令和6年度定時総会が富山市医師会健康管理センター4階ホールにて、村椿事務局長の司会進行のもと執り行われました。

 総会の前に磯部順子さん(福見秀雄賞の受賞)の表彰と、永年職務精励者の表彰が行われました。当日は磯部さんと、永年職務精励者14名のうち4名が参加され表彰状と記念品が授与されました。表彰おめでとうございます。

 総会の後には令和6年能登半島地震災害支援活動の報告会「①青木静香技師(JA長野厚生連北信総合病院 臨床検査科)、②大西秀典技師(福井大学医学部 地域医療推進講座助教)」がありました。

 総会は出席者59名、書面表決者407名、計466名で過半数を超えており総会の定数を充たしていました。議長は永年職務精励者の谷内隆浩さんの進行により議事が滞りなく進行されました。 

 南部会長が、現在約570名の富山県臨床検査技師会員のために、若いかたの力も取り入れ活発な活動をしていきたいと開会の挨拶をされました。

 事業報告について澤井副会長、令和5年度会計報告・令和6年度予算案について青木会計部長が報告され、これらの報告に対して質問はなく承認されました。定款の改定(理事の定数を25名以上から20名以上に変更)や令和6・7年度理事及び監事も承認されました。

 田近副会長から閉会の挨拶とともに、災害支援活動報告講演に先立ち今回の活動に尽力されたお二人(現在は他県で就業)につながるような人材を富山県でつくりたいとの思いを述べられました。

令和4.5年度の理事の皆さま、お疲れさまでした。

新理事の皆さま、令和6・7年度をよろしくお願いいたします。

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≪令和6年度臨床検査総合部門研修会に参加して≫

  公立南砺中央病院 新保卓也

 

5月25日(土)に富山県医師会健康管理センターで開催された令和6年度臨床検査総合部門研修会に参加しました。令和6年度富山県臨床検査技師会定時総会後に開催され、64名の参加がありました。内容は、令和6年元日に発生した能登半島地震に対して行われた支援活動についてでした。被災病院への検査技師の直接派遣、避難所でのDVT検診や弾性ストッキング着脱支援など様々な活動が行われてきました。講師は、JA長野厚生連北信総合病院臨床検査科の青木静香技師と福井大学医学部地域医療推進講座助教の大西秀典技師の2名であり、その災害支援活動について、それぞれの視点からの報告がありました。

青木技師は、写真や動画を交えて被災地の状況や避難所での支援活動についての報告でした。つぎはぎの道路や片側が崩落した能越自動車道、飛び出たマンホール、基礎から倒れたビル、倒壊した家屋などの被災地の状況がわかる写真が示され、能登半島地震の規模の大きさや被害の甚大さをうかがうことができました。小学校や公民館の避難所では、DVT検診や支援活動だけでなく、ベッドサイドに出向き活動されている様子も紹介され、避難所の状況や支援活動の大変さを知ることができました。

 大西技師は、自身の研究実績の内容も踏まえた避難所に関する報告でした。避難所には指定・一般・福祉の3種類があり、それぞれ定義が異なり、それらの開設から運営に関する様々なことを知ることが出来ました。また、避難所では雑魚寝より段ボールベッドが良いという内容のとても興味深い話をされました。雑魚寝生活では、足腰が悪くなり、立ち上がるのも一苦労なため、活動量が少なくなり筋力が低下しADLが低下してしまいます。さらに、床からの距離が近いため寒いだけでなく、ホコリやウイルスを吸い込みやすく上気道炎になるリスクが高くなります。それに比べ段ボールベッドは、立ち上がりやすく、床からの高さを確保でき非常に効果的であるという内容でとても勉強になりました。

質疑応答では、DVT検診におけるマニュアルや指針、避難所での感染対策やゾーニングに関して、現地での支援リーダーとして活動した大西技師の一番大変だったことについてなど、さまざまな視点からの質問があり、今回の報告会への関心の高さがうかがえました。

 私自身も支援活動としてDVT検診に参加させていただきました。避難所への行き来や現地の状況は大変であり、支援活動ではいつも通りの検査とはいかず難渋することもありました。しかしながら、困ったときは一人で悩み考えるのではなく、活動メンバー全員と相談し連携することでチームとして対応することができました。臨床検査技師としてだけでなく、個人として非常に有意義な経験が出来たと思います。今回の研修会を機会に、より多くの技師がこのような活動に対し興味や関心を抱き、参加してもらえれば良いなと思いました。

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≪永年職務精励者の表彰を受けて≫  

厚生連高岡病院 上野剛志

富臨技に入会してから20数年、月日の経つのは早いものです。

新卒で右も左も分からなかった自分ですが、様々な県内外の研修会、講習会等の学習の場を提供してくださる技師会の存在は非常に大きく、今日こうしていられるのも技師会のおかげであると実感しております。これからも、富臨技の益々のご発展をお祈り申し上げます。

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