一般社団法人富山県臨床検査技師会

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令和6年度 第1回生物化学分析部門研修会に参加して

2024.09.01

令和6年度 第1回生物化学分析部門研修会に参加して

 公立南砺中央病院 加藤ともこ

 令和6年7月13日、富山市民病院にて開催された令和6年度第1回生物化学分析部門研修会に参加してきました。富山県の病院から46人の参加がありました。

 前半は厚生連滑川病院の高井稜太技師から①「富山県臨床検査データ標準化委員会調査報告」と②「富山県内の共用基準範囲採用状況と採用施設実態調査について」の報告がありました。報告①では、施設により使用する装置や試薬が異なるため項目により評価方法を変えられたり、メーカー別集計をされたりと、詳細に分析された結果が報告され現状がよくわかりました。報告②では、共用基準範囲を採用する施設は増えてきてはいるが、共用基準範囲採用にあたっては施設ごとに越えなくてはならない問題があり、全施設採用となるにはまだまだ厳しい状況である事が分かりました。しかし、採用した施設からは、採用により施設間で互換性のある検査結果が提供できるようになったなどのメリットが多いが、デメリットはほぼないという意見が多く、今後、1施設ずつでも採用できる施設が増えていけばと感じました。

      

 後半は北陸大学医療保険学部の滝野豊先生から「臨床化学検査における超基礎的なデータの見方~こんなデータを見たら、どうしていますか~」というテーマで2症例についてRCPC形式の講義を受けました。症例が事前に提示されており、各自予習し研修会に臨みました。当日、先生から詳しい解説付きの資料が配布され、それに基づき検査値の見方や病態の解説を受けました。基本的な事から最新情報まで1つ1つ詳しく説明してくださり、とても分かりやすかったです。途中、先生の質問に対し参加者が回答をスマホに入力し、リアルタイムに集計し報告されるという手法も取り入れられ、全員参加型の研修会でした。生化学の経験年数が浅く、RCPC研修会ということで不安を抱えながら参加したのですが、参加してとてもよかったです。先生の「与えられた数値を正しく解釈する」という言葉が印象に残り、今後、念頭におきながら自己研鑽しなくてはと、今は思っています。

  研修会を企画、開催していただいたスタッフの方々、ありがとうございました。

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