一般社団法人富山県臨床検査技師会

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開催・報告・お知らせ

北陸一般検査セミナーに参加して

2022.10.01

                  富山市民病院 臨床検査科 川筋 奨悟

 令和4年9月18日、北陸三県合同の北陸一般検査セミナー2022がWEB開催で行われ、およそ60人が参加しました。まず、オープニングとして2024年度から制度化される臨地実習の必須実習項目についての説明を頂き、新たに一般検査業務に就く方への指導のヒントの得られるものとなりました。講義内容としましては、午前中に日常の検査に欠かせない顕微鏡の扱い方に始まり、尿沈渣検査、特に尿細管上皮細胞の近位尿細管由来、遠位尿細管由来の鑑別など多彩な形態を有する上皮細胞について講義頂き大変有用に感じました。

 午後の講義では普段あまり目にする機会の少ない寄生虫検査の中よりランブル鞭毛中(ジアルジア)、アメーバ、日本海裂頭条虫、クジラ複殖門条虫症などを上げて頂きました。

 また、一般検査の「顔」ともいうべき尿定性検査や、これからの検査技師のスタンダードともいえる精度管理についてもご教授頂きました。

 最後のセッションでは、北陸大学油野先生を交え「みんなで考えよう症例報告」と題し福井、石川、富山より1症例ずつ報告を行いました。その中で厚生連高岡病院金森先生より富山県代表としてご推薦賜り、僭越ながらエチレングリコールという毒物を服用し急性腎不全となった1例を報告させて頂きました。初めて行った症例の提示という役回りや、WEBを使った報告など、未熟な点もあり先生方には多くのサポートを頂きましたが、貴重な経験と機会を与えて下さり誠にありがとうございました。セミナー全体を通して臨床に即した分かりやすい内容で今回講義頂いた先生方には厚く感謝申し上げるとともに、私もさらに経験を積み、次の世代へ指導できる検査技師となれるよう努力して参ります。