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開催・報告・お知らせ
~診療を支える臨床検査~ 令和4年度第34回臨床検査精度管理調査結果報告会に参加して
2022.12.15
富山大学附属病院 検査·輸血細胞治療部 横田綾
令和4年11月27日(日)富山県医師会館1階大ホールにて、第34回臨床検査精度管理調査結果報告会が開催されました。開会挨拶は富山県臨床検査精度管理協議会会長の北島勲先生と、富山県医師会常任理事の長谷川徹先生の代読で富山県医師会会長馬瀬大助先生から頂戴しました。
例年通り血液検査部門から報告が始まり、全部門において検査の質は担保されていることが分かる喜ばしい結果でした。種々意見交換がある中、病理診断では各施設の条件設定の違いを技師会としてどう管理していくかという今後の課題と、LBC(液状化細胞診)や日常的には遭遇する機会の少ない組織系に対応できる力をつけるべく、普段から勉強会に参加して検査の質を高めていく必要性が指摘されていました。
また、今年度から新項目として遺伝子検査の精度管理が加わりました。現在コロナ禍ということでコロナPCR検査が実施され、全ての施設で一致率100%の大変良い結果が得られました。コメンテーターは、アフターコロナ時代を見据えてコロナで培われた技術を持った技師、装置、設備をコロナ以外でどう活用していくか考える必要があると、今後の遺伝子検査の課題を述べられました。
特別講演は、「内部精度管理の考え方~基本的な構築の仕方~」をSRL品質保証部担当課長の西村とき子先生より、明日から使える具体的な精度管理をご教示頂きました。
機器の管理では、メーカーが推奨している始業時点検、日常点検を実施していくことの重要性を、人の管理では、認定試験やフォトサーベイ参加だけでなく、通常ルーチンで熟練者が確認作業を行うなど日常業務の中に検査の質を高める仕組みを組み込む必要性を話して下さいました。内部精度管理の大切さ、内部精度管理あっての外部精度管理ということが分かりました。また、講演の質疑応答から、内部精度管理のあり方が各施設で異なるという現状を知ることが出来ました。
会の最後に富山市医師会高柳尹立先生より、11月に日本医師会最高優功賞を受賞されたことの報告がありました。先生は、「臨床検査精度管理体制の強化に努めたこと、臨床診療へ貢献したことが受賞理由でしたけれども、この富山県精度管理協議会による精度管理の質の高さと、富山県臨床検査技師会の働きが日本医師会から評価されて、私が代理で受賞できたのです。」と話さして下さいました。そして最後に、精度管理事業は臨床検査の質に直結し「手を抜くことが出来ない」ものなので、日々質を高めるよう働いて下さいと私たちを激励下さいました。
各精度管理部門員の皆様、技師会役員の皆様、開催頂きありがとうございました。